アレルギー性鼻炎の検査と治療
アレルギー性鼻炎の検査と治療アレルギー性鼻炎の検査にはいろいろありますが、まずアレルギーを起している原因物資(抗原)を見つける検査を行います。抗原には、ハウスダスト、花粉類、イエダニ、カビ類など様々な物があります。

春一番が吹く頃になると、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目が痒い等の症状の出る人は、スギ花粉や桧花粉が抗原と考えられますし、5月の連休が終わる頃、同様の症状をおこすカモガヤ花粉症。又、9月~10月におきるブタクサ花粉症など、ひとくち花粉症と言っても、人によっていろいろな原因があるものです。

夏暑い時に、クーラーのきいた部屋に入るといきなりくしゃみの出る人は、ほとんどの人が、ハウスダスト、もしくはイエダニを抗原としたアレルギーを持っています。人それぞれ異なるアレルギーの原因があるわけですから、まずそれを見つけようという訳です。検査方法には、血液を採取して行う方法、各種抗原から抽出したエキスを注射する皮内テスト等でいくつかの方法がありますが、当院では、痛みもほとんど無く、結果も10分ほどで判明するスクラッチテストを行っています。

さてそれではアレルギーの原因が判ったら、どのように治療をするのでしょう。

治療法には、大きく分けてふたとおりの方法があります。ひとつは、とにかく症状を止める方法。そしてもうひとつはアレルギーの原因となっている体質を改善しようという方法です。もちろん両方を同時におこなう場合も多々あります。症状を止める方法には、内服薬(即効性のあるもの、飲み続けるとだんだん症状の出なくなるもの等いろいろあります)、外来で行うネブライザー療法、鼻内スプレー等いろいろあります。但し、これはあくまでも一時的であって、体質まで変えることは不可能ですから、根本的に治っている訳ではなく、薬をやめれば又元に戻ってしまいます。

スギ花粉、ダニに関しては舌下免疫療法が行われています。自宅で行える治療法ですが、長期間の服用が必要となります。効果はかなり期待できますが、根気も必要です。ご希望の方は、お気軽にご相談ください。
2005年1月 高柳耳鼻咽喉科 高柳道治